真似こそが学びの基本。小学校に入学する前に自閉症の長男を通常学級に入れるのか特別支援学級に入れるのか迷った。特別支援学級であれば長男の負担になることなく周りが支援してくれる。しかしながら私達は長男をそのまま通常学級に進学させることを選んだ。主な理由はツイッターでも呟いたが幼稚園で一緒だったお友達が皆同じ小学校に入ることになっていた事。そしてもう一つは、お友達の真似をすることを覚えてもらいたいと思った事。
当時の自閉症子育てクラスで、自閉症の子供は本来人が自然に持っている真似をして学ぶというスキルにかけていると聞いたことがあった。もちろん子供によって自閉症の症状は違うし、長男の症状が一貫して全ての自閉症児に該当するとは思わない。
長男は比較的ラクな子供だった。いつもニコニコしていて離れてもあまり泣かない。1人遊びが大好きで電車を並べたり本を眺めたりするのが大好きな子供だった。次男が生まれてその違いに初めて気がつかされた。子育ては大変だ。でもその違いが後になって大きく現れてくる。周りをいつも見渡し真似をする次男はどんどん成長していく。長男はどんどん追い越されていく。
通常生まれてから24ヶ月で、この周りを見て真似をするというスキルを人は身につけるという。それだけではない。人の表情を読み取るというスキルも同時に身につけていく。
通常学級に入って5年目。長男はクラスメートの真似をだいぶ出来るようになった。オンライン授業でも周りの子供たちの発言を聞いて自分も同じように発言しようとする。出来る時もあるし出来ない時もある。学校もクラスメートもその頑張りを尊重して支えてくれる。
今日のオンライン授業はフランス語で母の日に作った自分のカードをクラスメートに紹介するというものだった。堂々とフランス語で語る長男。嬉しくてガッツポーズをとった。発言が終わった後、長男が一言。ママが僕の前でガッツポーズしている。クラスメートの笑い声が聞こえた。
ペロリと舌を出す長男。ちょっと小恥ずかしいけど嬉しい瞬間。成長が本当に嬉しい。。